暗号資産に関する調査を一元化

急増する投資詐欺などの消費者トラブル、セクストーションやランサムウェアによる脅迫等において、追跡や調査の困難性から暗号通貨が用いられる例が後を絶ちません。一方で、捜査員はブロックチェーンを通じた暗号資産移転の仕組みの理解、フォレンジック上 有用な調査手法の確立、膨大な案件を処理するための作業効率化など多くの課題を突きつけられており、満足な調査体制を整えることができていないというのが多くの調査現場における実態です。

Blockchain Security 社によって開発された Crypto Triage は暗号資産の調査に馴染みが少ない調査員でも効率的な調査を簡易に行えるよう、暗号資産追跡に特化した調査機能を提供します。また、手動調査だけでなく AI を活用した自動処理によっても各取引 (トランザクション) の迅速な調査を実施でき、投資詐欺の構造や多段的な資産移転状況を俯瞰・調査することができます。

Crypto Triage の主な特徴

• ユーザーフレンドリー: Crypto Triage は、法執行機関を中心とする現場の調査員向けに開発されており、高度なフォレンジックや暗号資産の知識を持たない場合でも、簡単に使用できるようシンプルな操作性、明瞭な UI を搭載しています。取引状況のグラフ化やタイムライン作成機能により可視化した情報を外部出力し共有することもできます。
• 携帯性: Crypto Triage は可搬性に優れ、ノート PC 等に入れて現場臨場時に活用できるソフトウェアとなっています。データストレージをローカルに保持できるため、証拠品の押収現場で素早く暗号資産の取引状況の確認を行ったり、過去の調査事例との突き合わせを行ったりといった利便性を備えます。
• 低廉な価格: 暗号資産追跡用ツールは大規模・高価格で提供される傾向にありますが、Crypto Triageは、法執行機関等の予算制約にも対応し、他のフォレンジックツールと同程度のリーズナブルな価格体系で提供されており、現場へ容易に配備可能なソリューションになっています。
• カスタマイズ性： Crypto Triageはこれまで、各国の法執行機関やクライアントのニーズに合わせて機能をカスタマイズしながら発展しており、現場の調査員が今まさに必要とする機能を多数搭載しています。日本の調査員向けに日本語版の提供も予定されています。
• 迅速性と信頼性： Crypto Triageにより、ユーザーは迅速で信頼性の高い調査を行うことができ、効率的に被疑者や調査すべき対象ウォレットの特定に資することができます。また、コミュニティ内で不正使用されたウォレットの情報を共有することもできます。

Smart AI の利用

Crypto Triage では Smart AI を通じて、効率的に調査対象ウォレットの選別・絞り込みが行なえます。

例えば、被疑者が入金を受けた後、暗号資産の隠匿を図り、暗号資産の分散 (種別変更) や無関係なウォレットも含めた様々なアドレスへ送金を繰り返して追跡を困難にしている場合でも発生被害との関連性が高いトランザクションを AI が選別し、調査可能な取引所や KYC ウォレットを素早く追跡します。

暗号資産の移転状況を示すアイコン・コネクション表示

グラフを構成する各アイコンはウォレットの種類や性質、役割ごとに異なるアイコンが用いられ、簡単に識別可能です。
各アイコンの説明はヘルプからいつでも確認できます。