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FTK: ケースの作成
本項では、Exterro 社(旧AccessData 社)製フォレンジックツール FTK (Forensic Toolkit) を用いたケースの作成について解説します。
以下、FTK v7.2 を使用していますが、基本的な操作方法は他のバージョンでも同様です。
FTK の起動、データベースへのログインまでの詳細は、以下をご参照ください。
多くのフォレンジックツールでは処理結果を「ケース」という単位で特定のフォルダーにまとめて管理します。
FTK でケースを作成するには、FTK 起動後、メニューの「ケース」から「New」を選択します。
画面が切り替わり、新規ケースオプションの画面が表示されます。
ケース内容に応じて各項目の情報を入力します。
入力完了後、「OK」を押下するとケースの作成が行われます。
ケース作成後、以下の「証拠の管理」画面が表示されます。ここで、FTK の処理対象となる証拠ファイルを追加します。
画面左下の「追加」ボタンを押下し、表示されるリストから追加する証拠の種類を選択します。
※以下では、デュプリケーターで取得した Windows の物理イメージファイル (拡張子 .E01) を追加する場合を例に説明します。
「取得したイメージ」を選択後、「OK」を押下し、解析対象の E01ファイルを選択します。イメージファイルが複数のファイルにセグメント分けされている場合でも、先頭の E01 イメージのみ表示されます。先頭の E01 を指定すれば自動的に連続する複数ファイルを読み込みます。
解析対象のイメージファイルを選択後、「開く」を押下して、証拠を追加します。
一覧に先程選択したイメージファイルが追加され、選択するとパス等の情報が表示されます。
追加した解析対象のタイムゾーンを、「時間帯・タイムゾーン」のプルダウンから選択します。
※このタイムゾーン選択は、証拠処理時の参考情報です。選択内容に関わらず、FTK の処理結果画面にはシステムに設定されたタイムゾーンが適用されます。
※このタイムゾーン選択は、FTKで出力されたレポートに反映されます。
調査対象が Windows であり VSS (Volume Shadow copy Service) の情報も解析する場合は、対象イメージを選択し、画面中央下部の「Choose Restore Points..」から、解析対象のリストアポイントを指定します。
VSS を持つイメージファイルの例
(VSS が存在しない場合は Current のみが表示されます)
リストアポイントを一括で選択する場合は「全て選択」を押下します。
「Restore point expansion (Deltas / Full)」では以下の3つからファイルシステムのリストア方式を選択可能です。
設定の完了後、「OK」を押下して処理を開始します。
処理内容を変更したい場合、「Refinement Options..」からプロファイルの内容を再設定可能です。
処理が完了した項目から、FTK に表示されます。
本ページでは、FTKのインターフェースの言語として『日本語』が使用されていますが、英語以外のインターフェースの場合、以下の事象が発生することがあります:
これらの事象が発生した場合、”Language Selector” で、インターフェースを英語に切り替えた上で、ケースの作成及び証拠の追加を実施します。
“Language Selector” のアイコン
Language Selector