1.1 前提条件 |
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FTK 7.6 Service Pack(以下、SP)3 をインストールする前に、PG14 をインストールする必要があります。 |
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FTKのケースは、このPostgreSQL上には1つも作成されていないものとします。 |
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FTK 7.6 SP3のインストーラーを入手し、アップグレードする必要があります。 |
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(FTK 7.5.2まで使用されていた)PG11.2は、インストールされており、アンインストールされていない状態を維持します。 |
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“DBConfig”(最新のもの)を、ダウンロード・入手する必要があります:
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注:
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ダウンロードURLは、予告なく変更される場合があります。
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1.2 PostgreSQL 14.0のインストール |
(1) |
FTK 7.6(もしくはそれ以降)のインストールメディアを挿入、または入手した同バージョンのISOファイルマウントし、以下のPostgreSQLインストーラに移動します:
- <Drive:>\Forensic_Tools\Tools\x64\{C32BC7B7-3086-44FD-8A90-9EC47966B4B7}
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(2) |
上記のフォルダー内に格納されている“PostgreSQL_X64.exe”を右クリックし、“管理者として実行”を選択します。“次へ (Next)”をクリックし、インストールを進めます。
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(3) |
新しいバージョンのPostgreSQLをインストールする際、インストール先コンピュータに古いバージョンのPostgreSQLがあると、以下のメッセージダイアログが表示されます:
このメッセージダイアログは、新しいパージョンのPostgreSQL(ここでは“PG14”)のインストールを成功させるために不可欠です。
“Install new version”をクリックします。これにより、PG11 と PG14 が同時に動作するようになります。 |
(4) |
License Agreement(使用許諾契約書)ダイアログで、契約内容を確認して同意し、“次へ (Next)”をクリックします。
PG14のアプリケーションのインストール先、及びデータベースの格納先を指定し、“次へ (Next)”をクリックします。 |
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注:
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アプリケーションのインストール先、及びデータベースの格納先は、デフォルトで指定された場所で構いませんが、少なくともデータベースの格納先は、PG11の格納場所(フォルダー名:pgData11.2)と異なる場所を指定しなければなりません。 |
(5) |
“PostgreSQL Port”ダイアログでポート番号を指定し、Nextをクリックします。
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注:
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PG11で使用されていたポートとは異なるポート番号でなければなりません。ただし、全ての移行とアップグレードの手順が完了すると、PG14は自動的に、元々PG11で使用されていたポートで実行されるように設定されます。
PG11と同じポート番号を選択すると、以下のプロンプトが表示されます。提示されているポート番号“50000”を使用する場合は“はい (Yes)”を、任意のポート番号を指定する場合は“いいえ (No)”クリックしてください。
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(6) |
“PostgreSQL User Create”ダイアログで、データベース管理者用のパスワードを作成し、Nextをクリックします。
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注:
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通常のFTKインストールでは、データベース管理者用パスワードは、デフォルトの“AD@Password”があらかじめ指定されていますが、本インストール時には任意のパスワードを設定する必要があります。
この段階で指定されたパスワードは、一時的に使用されるものです。移行が正常に完了すると、PG11で使用したパスワードがこの段階で選択したパスワードを上書きします。 |
(7) |
準備完了後、“Install”をクリックし、インストールを開始します。インストールが完了したら、“Finish”をクリックしてインストールを終了します。
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1.3 DBConfig のアップデート |
(1) |
“DBConfig”(最新のもの)を、ダウンロード・入手します(ダウンロード元URLは、上記参照)。 |
(2) |
FTKのインストールフォルダーの“bin”フォルダーに移動します。通常は以下の場所です:
- <Drive:>\Program Files\AccessData\Forensic Tools\7.6\bin
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(3) |
(2) のフォルダー直下にある既存の DBConfig.exe のファイル名を、“DBConfig.exe.bak” に変更します。 |
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注:
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Windows Explorerの設定を、拡張子が表示されるように変更する必要があります。 |
(4) |
(1) でダウンロードしたzipファイルを解凍し、解凍後のフォルダー内にある最新バージョンの“DBConfig.exe”を、bin フォルダー内にコピーします。
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1.4 PG11 から PG14 への移行 |
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警:
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移行作業に入る前に、“PGAdmin.exe” が実行されていないことを確認してください。この確認を行わないと、移行作業に失敗します。 |
(1) |
FTKのインストールフォルダーの“bin”フォルダーに移動します。通常は以下の場所です:
- <Drive:>\Program Files\AccessData\Forensic Tools\7.6\bin
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(2) |
1.3 の作業で移行された、新しいバージョンの “DBConfig.exe” を、管理者として起動します。 |
(3) |
“AccessData Database Configuration Tool” ダイアログが表示されます。ダイアログに表示されている、既存の PostgreSQL 11.2 構成を選択します。 |
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PostgreSQL 11.2 構成は、以下の通りです。また、データベースにForensic Tools 7.5.2用のデータが含まれていることが示されています:
- Schema Version:7.1.63.0
- Case Schema Version:7.1.65.0
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(4) |
“Migrate PostgreSQL Data” をクリックし、“PostgreSQL Migration Wizard”ダイアログを開きます。
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(5) |
PG11 と PG14 の両方のセクションにおける、入力必須のフィールドについて、以下のように入力・設定します:
- Port(ポート番号):PG11 のポートは既存の構成から自動的に決定されます。PG14 のポートは手動で入力する必要があります(1.2 で示したポート番号の場合、“50000”)。
- PostgresDB Password(PostgreSQL接続用パスワード):両方のバージョンのPostgreSQLのpostgres管理者パスワードを指定する必要があります。PG11 のインストール時にパスワードが指定されなかった場合、デフォルトのパスワードは “AD@Password” となります。
- Data Directory(データベースの格納場所):手動入力による指定の他、ポート番号・パスワードを入力した状態で “…” をクリックすると、自動的に入力・指定されます。
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(6) |
“OK” をクリックし、移行プロセスを開始します。 |
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注:
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移行するデータベースデータの量によっては、非常に時間を要するため、フリーズしたように見えることがあります。 |
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警:
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- “OK” を複数回クリックしないでください。
- 移行作業開始後、“Cancel” をクリックしたりダイアログを閉じたりしないでください。
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(7) |
以下の、PostgreSQL のアップグレードの正常終了のダイアログが表示されたら、“OK” をクリックします。
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(8) |
“AccessData Database Configuration Tool” ダイアログに戻ります。PG14 の新しい設定項目がデータベース設定のリストに自動的に追加されているのを確認します。 |
(9) |
Windows の『サービス』を起動します。 |
(10) |
サービスの一覧から “PostgreSQL 11.2” サービスを検索し、ダブルクリックしてプロパティを開きます。スタートアップの種類を『無効』にします。 |
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警:
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PG11が無効状態になっていない場合、PG11 と PG14 のサービスが競合し、FTK(7.6以降)が間違ったデータベースを参照する可能性があります。
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1.5 移行後の PG14 の検証 |
(1) |
“AccessData Database Configuration Tool” ダイアログ内の、PG14 の設定項目を選択した状態で、“Validate” をクリックします。“Validate Database” ダイアログが表示されます。
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(2) |
“System Password” フィールドには、PG14 の管理者パスワードを入力します(これは PG11 で使用するために設定されたパスワードになります)。 |
(3) |
“Check Common Options” をクリックします。 |
(4) |
ダイアログ下部の “Validate” をクリックし、検証を開始します。 |
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注:
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データベースデータの量によっては、非常に時間を要します。 |
(5) |
“Database Validation Successful(データベースの検証が成功しました)” と表示されたら、“OK” をクリックします。 |
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注:
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成功しなかった(上記のメッセージが表示されない)場合、表示されるメッセージを全てスクリーンショット等で記録を取り、当社までお問い合わせください。問題が解決するまで、作業を続行しないでください。
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1.6 移行後の PG14 のスキーマのアップデート |
(1) |
“AccessData Database Configuration Tool” ダイアログ内の、PG14 の設定項目を選択した状態で、“Update Database” をクリックします。“Validating app db connection information” ダイアログが表示されます。
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(2) |
“Backup path” フィールドには、PostgreSQL がバックアップできる、空のフォルダーのパスを指定します(あらかじめ作成する必要があります)。 |
(3) |
“System Password” フィールドには、PG14 の管理者パスワードを入力します(これは PG11 で使用するために設定されたパスワードになります)。 |
(4) |
“Backup Application Databases” のチェックは外します。 |
(5) |
ダイアログ下部の “Update” をクリックして検証を開始します。データベースのデータ量によっては、処理に時間がかかる場合があります。 |
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注:
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- データベースサービスを実行しているユーザーアカウントは、選択したバックアップのパスに対して完全な権限を持っている必要があります。
- FTK がデータベースとは別のサーバーにインストールされている場合、バックアップパスは FTK サーバーとデータベースサーバーの両方がアクセスできる UNC のパス表記でなければなりません。
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(6) |
アップデートが完了したら、PG14 の設定項目の左端にある “Default” ボックスがチェックされていることを確認します。さらにデータベースの各バージョンが以下の通りになっていることを核にします:
- Schema Version:7.1.104.0
- Shared Schema Version:7.1.105.0
- Port(ポート番号):5432(PG14 インストール時のポート番号ではなく、PG11 使用時のポート番号が引き継がれています)
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(7) |
“AccessData Database Configuration Tool” ダイアログを閉じ、コンピューターを再起動します。 |
(8) |
FTK 7.6 を起動します。新しいデータベース(PG14)と接続し、全てのケースが正常に移行されたことを確認します。 |
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注:
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FTK を起動するためのライセンスが正しく認識されていることを確認します。 |